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塗香 【梅】

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塗香 とは?

 インド発祥の塗香。
 香木から香料を削り粉末状のものを調合し、香水と同じように体に纏わせることができるものです。
 香水は液体、練り香水はグロスであるのと同じように、塗香は粉末状の香と言えます。

 元々は体臭を消すために使われていたものですので、現代の香と用途は同じです。
 粉末を手や首筋に塗り、自らの体温で香をくゆらせることから、体に直接まとうことができる香として 「塗香」 と呼ばれるようになりました。
 
 粉末状の香には他に練香というものがあります。
 日本の古き時代より、部屋に香りを漂わせたり着物に焚き染める等の空間や物体に香をくゆらせる際に は練香を、自らに纏わせる際には塗香をそれぞれ用いてきました。
 塗香は香りを楽しむだけではなく、古来より修験者や武士にとっては、心身を清めて邪気から身を守る 役割をもつとされ、常に携帯するほど大切な道具でもありました。

 さらに年月が経ち、仏教がインド、中国を経て日本に伝来すると塗香の用途は少しずつ変化し、写経の前など、心身を整えてこれから始める物事に対して清らかな姿勢で取り組むための清めの品として、老若男女問わず用いられるようになりました。
 その理由は塗香が扱いやすいからといった理由だけではありません。
 人間には誰しも体臭があり、その匂いは一人ひとり異なりますが、塗香を塗ることで誰とも違う香りを纏うことができます。その特別な香りが自らの心身を癒して浄化してくれると言われ、塗香は仏教行事の前に自らを清めて浄化するお香として珍重されるようになったのです。


 なお、塗香を用いる人は、自分だけの調合をもっており、大体はその調合を秘密にして手紙に焚き染めるなどの風流を楽しみました。特に平安時代では、間違いなくその香の持ち主からの手紙や贈り物である、という証明になると同時に、なかなか会えない想い人や大切な友人、家族からの便りに、思いをはせ、心を緩めるものとなったのです。一方で貴族たちは香をききわけることを求められ、出世すら関係してくるなど、塗香は政治的にも大変重要な役割を持っていました。

 現代では手軽に香を楽しみ、自らの心身を癒すという、発祥当時の目的で使われることも多くなっている塗香。自分だけの調合や、季節によって異なった調合で纏うことで、日々を新鮮な気持ちで迎えることができるでしょう。
 
 今までに出会ってきた香水やアロマとはまた違った、上品な風情ある塗香の香をお楽しみください。

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